楽天モバイルの300万人無料が注目されていますが、いつ300万人に到達するのでしょうか。
過去、ボーダフォンの事業を引き継いだ形で、新規参入を果たしたソフトバンクモバイルと比較してみると、300万人到達時期について、ある程度の推測は可能になるかと思います。
今回は、ソフトバンクモバイルのホワイトプランを例に出しながら、いつまで無料のキャンペーンが続くか、を予測したみたいと思います。
歴史
ソフトバンクモバイルは、加入者促進の起爆剤として、2007年にホワイトプランの提供を開始しました。この新料金プランであるホワイトプラン、そしてiPhoneの独占投入によって、他の大手キャリアから、見事なまでにシェアを増やしていった、という快進撃がありました。
このホワイトプランを改めておさらいすると、税込980円(税抜934円)の分かりやすい訴求価格で、1時~21時までソフトバンク同士でのかけ放題、というプランでした。当時の2000年後半は、電話が無制限でかけられるという訴求が上手くいき、1台目に加えて、2台目をソフトバンクと契約するユーザーが多く、私の周りの大学生も、この2台目の番号を連絡して、親しい人と電話をする友人が周りによくいたと記憶しています。この当時はまだスマホがなかったので、ガラケーでした。
ホワイトプランですが、2007年1月16日より提供開始しました。私も、iPhone3GSを購入した際に、このホワイトプラン(i)(iPhone用のホワイトプラン)に初めて加入したことを、今でもよく覚えています。当時、iPhone3GSを、ドコモ回線に次ぐ2台目の携帯として購入しましたが、このホワイトプランは、電話をかけるというハードルをとても低くしてくれた記憶があります。
久々の新規参入キャリアということで、今回の楽天モバイルのプランを見たときに、ふと10年以上前のホワイトプランのことが頭をよぎりました。どうも、楽天モバイルも、2台目需要を狙って、「Rakuten UN-LIMIT」を発表したのではないか、そう思うようになりました。
当時のソフトバンクモバイルと、2020年の楽天モバイルでは、前者がボーダフォン、後者が楽天モバイルのMVNO事業を引き継いでいるため、同じ条件での比較はできませんが、2台目需要という点では、同じ推測をしていいのでは、と考えました。
まだまだ、全国に自社電波を届けられていない楽天モバイルにとっては、サブ回線として2台目需要を、無料にすることで喚起したかったのではないでしょうか。
ホワイトプランの伸び率
以下は、ソフトバンクモバイルより発表されている、ホワイトプラン加入者の変遷です。
- 2007年1月16日 ホワイトプラン開始
- 2007年2月5日 契約数100万件突破
- 2007年3月5日 契約数200万件突破
- 2007年3月31日 契約数300万件突破
- 2007年6月7日 契約数500万件突破
- 2007年12月22日 契約数1,000万件突破
おおよそ、毎月100万件ずつ増えていることが分かります。もちろん、「新規」契約数ではなく、ボーダフォンからのプラン変更も含まれた契約数です。
MVNOの楽天モバイルの加入者数は、2019年10月時点で、220万回線だと発表されています。厳密には、今回の楽天モバイルのキャンペーンは300万ID、となっているため、300万人しか無料になりません。10月から2020年3月までの増分は、一旦無視しましょう。
この220万回線のうち、キャンペーン期間中に20%がMNOに移行するとしましょう。自社回線のカバーエリアの人口比率を踏まえると、個人的には20%でもかなり多い数字だと予測しています。およそ44万人が無料キャンペーンに該当します。残り256万人が無料キャンペーンの対象となるため、ソフトバンクのホワイトプランのように、およそ1か月で100万人ペースで増えると仮定すると、2.56か月で達成します。言うまでもなく、ホワイトプランは驚異的だったので、実際はこのペースを下回ると思います。ホワイトプラン同士、ネットワーク外部性が働くので、加入者が増えれば増えるほど、加入する動機が生まれます。
3/3(火)から加入者申し込みが始まったので、2.56か月を考えると、どんなに早くとも5月下旬までは到達しない、と考えています。現在の、無料サポータープログラムの契約切り替えが5月末までだと言われているので、楽天としても、どんなに早くとも5月までは無料キャンペーンが続くと読んでいるのでしょう。
都度、楽天モバイルも同業他社や総務省へのアピールを含めて、100万回線単位に到達する毎に発表すると考えられるので、200万回線に到達したタイミングで、私も、サブとしての楽天モバイル回線をどのように契約するかの判断をしたいと思います。
まとめ
予想では、5月末までは無料キャンペーンは続くと思います。あとは、申込の鈍化次第で、6月以降も続くかが分かってくるでしょう。無料という訴求はかなり強いのですが、まだ電波が強くないエリアも多く、様子見の消費者も多いと思うので、ホワイトプランほど加入者は線形で伸びないと考えていますが、さて結果はどうなるでしょうか。
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