2020年5月13日の楽天グループの決算発表会で、三木谷社長が今後の加入者の展望を話してくれました。
https://corp.rakuten.co.jp/investors/assets/doc/documents/20Q1PPT_J.pdf
当ブログでも、予想として、以前に300万人への道筋を、ソフトバンクのホワイトプランに例えて、考えてみましたが、5/14時点では、かなり外れているようです。
三木谷さんからのコメントにありましたが、1年間無料というメッセージが届いていないことが原因の1つかもしれません。まだ、全国でテレビCMも打ち出せていませんからね。たとえ、KDDIの電波を一部しか使えないとしても、1年間無料というのは、全国のユーザにとって、かなり強烈な訴求になると思います。
三木谷さんによれば、300万人という数字は、年内(2020年12月)を目標としているそうです。一方で、日経新聞の報道によれば、
2020年3月末時点で、20万人程度しか加入者がいないと言われています。既に、無料サポータープログラムが2.5万人いたため、その数字が含まれているかはわかりませんが、3月に新規申込した人は、20万人、と推測されます。
MNPを本格対応したのが、4月の本サービスを開始してからなので、今後、他社からの乗り換えも増えてくるとは思います。
しかし、まず質は置いておいて、300万人という数字を達成するに、一番重要な顧客は、従来のMVNOの楽天モバイル利用者でしょう。私の知人にも、楽天モバイルを利用している人がいますが、プランを変更したという話は聞きません。決算説明会でも言われた通りで、1クリックでなるべく簡単に、MVNOの利用者を取り組むことが、300万人へのポイントだと思います。
楽天カードの加入スピードが驚異的
私が、この説明会で最も驚いたのが、既に楽天カードが1日1万人ペースで加入者が増えているという点です。
単純に平均化して考えると、年間で365万人が獲得できる計算になり、既に2,000万人の利用者がいる楽天カードは、まだまだ飽和していない、ということだと思います。
JCBのサイトには、2019年3月末で会員数が9,989万人おり、セゾンカードも、2018年度の実績として、2,700万人もいます。三菱UFJニコスカードも、単体カードの他にフランチャイズを含めると、3,255万人の会員だそうです。
https://www.cr.mufg.jp/corporate/company/jigyo/pdf/corporate_profile_04.pdf
店頭等で、楽天カードを目にする機会は増えましたが、まだ上を目指す余地は十分にありそうです。クレジットカードは多重申込が出来る、つまり1人が何枚も持つことが出来るサービスなので、単純比較はできませんが、加入スピードという点では、非常に興味深い数字です。
楽天モバイルでは
携帯電話も、スマホ時代になり、情報が集約されることもあり、個人で複数台持つということはそれほどいないと思いますが、クレジットカードのように法人契約の市場も大きいとは考えられます。
楽天モバイルも、1日1万人という目標を挙げると、1年間で365万人になるため、MVNOの積み上げが成功すれば、ほぼ2年ほどで、700万人に到達すると予想されます。
MVNO時代の楽天モバイルの収益モデルは分かりませんが、ドコモやKDDIに回線利用料を払うことを考えれば、たとえ無料であっても、その後の2,980円を徴収するために、一刻も早く、キャリアの楽天モバイルに移行させたいと思うでしょう。
三木谷さんは、損益分岐点を700万人、と試算していましたが、この700万人の鍵を握るのは、間違いなく、MVNOのユーザの移行度でしょう。
6月にサービス開始を予定していた5Gが秋ごろに延期するという残念なお知らせもありましたが、まずは楽天モバイルの成否は、4Gのユーザー数をどこまで獲得できるか、です。当ブログでは、引き続き、楽天モバイルの事業環境に関して、継続してみていきたいと思います。
是非、第4のキャリアとして、頑張って欲しいです。
コメント