ガイアの夜明け「楽天の野望」

昨日、4/7(火)に緊急事態宣言が発表されたため、一週間延期となっていたテレビ東京「ガイアの夜明け」が放送されました。

4/14(火)放送のガイアの夜明けは、2020年4月から本格サービスを開始する楽天モバイルに関する内容です。冒頭から、楽天ブラックカードを駆使して、楽天ポイントを貯めている家族が取材されており、楽天のグループ事業全体における、モバイル事業の位置づけ、といったものを説明していました。

楽天の三木谷さんの、今回開始する携帯事業への意気込みや、電波が開通したときの映像といったものがオンエアされていました。

個人的に興味深かったのは、楽天がNECと開発した小型基地局です。

楽天モバイル:晴れぬ視界 基地局整備、大幅遅れ 総務省、異例の行政指導3回 | 毎日新聞
「第4の携帯電話会社」として10月、自社回線による携帯電話事業に参入する楽天傘下の「楽天モバイル」の基地局の整備が遅れている。総務省が行政指導を短期間に3回繰り返す異例の事態になっており、楽天モバイルは利用者数や機能を制限したサービスを開始...

普段、街中を歩いていても、楽天モバイルと思われる特徴的な基地局を見ることはできたのですが、小型のものを後ろに設置できるほど、小さいものだとは思っていませんでした。大手3キャリアの基地局は明らかに「鉄塔」といった大きなものが多いので、後発である楽天モバイルの経済的な基地局が、どこまで有効なのかは、じっくり観察していきたいと思っています。

あと、楽天グループらしく、楽天トラベルだったり、他の関係値を使って、基地局設置をお願いしていたのが興味深かったです。M&Aをしていて、グループ間シナジーがどの程度出るのか未知数ではありましたが、携帯基地局に関しては、よく連携が取れているな、という印象を受けました。

とにかく、当面は基地局を設置し続けるしかないフェーズだと思うので、現場の方々には推進していただければ、と感じています。

楽天が参入する強みというのは、既に楽天を使っている一億人近いユーザーの ID を持っていることだと思っています。

もちろんこの番組でも言われていた通り、携帯を持つことによってスマートフォンの画面を抑えにいけるという可能性は十分にあります。これは余計な機能としてプリインストールされている3キャリアと同じではありますが、楽天の場合は既に使われているサービスのため、そこまでネックにはならないと思われます。

私も、東京23区に住んでいて2ヶ月ほど楽天モバイルを使ってみましたが、日に日に電波が強くなってるのを実感できるほど、改善がなされています。特に、正式サービスインの4/8以降では、外でランニングをしている時に切れることは全く無くなり、恐らく、楽天の側でもバックボーン改善も強化したりと、増強しているのではと思います。

唯一ある懸念点としては、昨今の外出を自粛するという環境に影響を受けているのでないかという点です。映像では3月の時点だったので、まだまだ強気に基地局を設置する行動が見られていましたが、4月以降は首都圏、関西、そして福岡といったような大都市には緊急事態宣言が出ていますので、今までの設置ベースを維持できるかといったことはちょっと疑問符がつきます。

当面、楽天も値段を下げるといったことはないと思うので、まずは電波の品質を上げること、そして、楽天ポイントで支払えて実質無料という実感を持たせること、が重要なのでしょう。折角の後発というメリットを生かして、大手3キャリアができないコストパフォーマンスを実現して欲しいと思っています。

楽天のようなグループ企業が、携帯キャリアと結びつくことは、今後の日本の競争力を維持するためには非常に重要だと思っています、三木谷さんも日本での成功体験を、欧米に輸入して、海外でのキャリア展開というものを非常に重要視しているようです。

5Gが世界で流行していくのもまだまだ先だと思っていますので、4Gでの成功体験をそのまま海外に輸出し、企業価値を高めていって欲しいですね。

■ガイアの夜明け

大手の半額以下、1年間無料...「楽天」携帯電話参入の勝算 ~密着500日~:ガイアの夜明け | テレビ東京・BSテレ東の読んで見て感じるメディア テレ東プラス
現場で奮闘する人たちの姿を通して、さまざまな経済ニュースの裏側を伝えるドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」(毎週火曜夜10時)。4月14日(火)の放送では携帯電話事業の本格的サービスを開始した「楽天」を…

■ガイアの夜明け

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