モバイルPASMOは回数券問題を乗り越えられるか

私は、東京メトロの土休日回数券、時差回数券を愛用しています。

この2つの回数券は、土休日が10枚の金額で14枚、時差が10枚の金額で12枚、と割引率が高いことがポイントです。この2パターンを駆使して、都内を移動しています。

3月にAndroid用のアプリとして、遂に「モバイルPASMO」がサービス開始しました。基本的には先行しているモバイルSuicaと同様のものだと考えてもらえれば結構です。しかし、このAndroid版にも、回数券機能は搭載されませんでした。

東京メトロでは、「メトポ」という自社サービスを始めています。

メトポ-メトロに乗って、ポイントを貯めよう。Metro Point Club
メトポ(メトロポイントクラブ)に登録したPASMOを使って、定期券・企画券区間外をご乗車いただくとポイントが貯まります。登録費、年会費は不要です。

このメトポでは、登録したPASMOで乗車すると、ポイントが貯まるという機能を売り出しており、貯まったポイントを、 10ポイント=10円単位で手持ちのPASMOにチャージすることができます。

ポイントは次のようになっています。

  • デイリーポイント 1日あたり3ポイント
  • ホリデーポイント 土日祝1日あたり+4ポイント
  • ボーナスポイント 1か月に10回乗車するたびに、10ポイント

例えば、土休日回数券を考えてみましょう。片道だけ、というパターンは少ないと思うので、ある土曜日に1往復、東京メトロに乗車したケースでは、

1往復した場合

3ポイント+4ポイントが得られるので、1乗車としては、7円分のお得。帰りの2乗車目は、ポイントが付かないので、料金のままです。まだ、圧倒的に土休日回数券の方が安いですね。

一方で、東京メトロが出している、ゴールドカードに入会した場合はどうでしょうか。

2020年3月現在、40ポイントが貯まります。これで、1乗車目で、40ポイントが加算されるので、先ほどのメトポのポイントと合わせて、47ポイントとなります。仮に200円区間に乗ったと仮定すると、2円分のクレジットカードのポイントも付与されるので、やっと49ポイントまで到達します。

200円の土休日回数券の単価は、143円なので、これでもまだ到達できないのです。ゴールドカードですら、年会費10,000円(税別)で、税込では11,000円なので、まったくもって、土休日回数券の方が安い訳です。基本的に、現状の回数券は、割引額が強すぎて、相当のキャンペーンをしないと、消費者がカード決済に移行するインセンティブが作れないのです。

今後、東京メトロもですが、私鉄各社がどういった策を始めるのか、注視したいと思います。そして、私の財布から、回数券の切符が無くなる日が来ることはあるのでしょうか。

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