先日、PayPay銀行と、LINE銀行の二刀流を続けると、ZHDの共同代表である川邊社長が、会見で話していました。
この4月より、ジャパンネット銀行は商号変更により、PayPay銀行になります。LINEは、みずほ銀行と共同で、LINE銀行を立ち上げようとしています。
要するに、ZHDの中に、銀行業が2行存在してしまうことになるのです。普通に考えると、銀行を2つも抱える必要はまったくなく、効率化を図るためには、1つに集約した方が正しい、と考えます。現に私もそう信じています。
ただ、ネットの世界では、並行して2つを対応した方がいい、そういう可能性も存在します。というのも、利用するユーザー層が違うからです。
例えば、多くの記事にも書かれている通り、Yahoo!ニュースと、LINEニュースでは読者層が違いますし、ネット広告のリーチで考えても、Yahoo!のアドネットワークと、LINE広告のリーチ対象者は、あまり重複しないことがあるので、ネットの世界のリーチを最大化する、という観点では、2つを併用して活用する、というのは、意外に理にかなっているのです。
ただ、気になることとしては、あくまで個人が利用する範囲、という視点では、銀行に求めることが、昨今かなりシンプルになっていることが挙げられます。それは、スマホ決済やクレジットカード決済が大きく普及していることにも関連します。
銀行に求めること
- 給与振込先
- クレジットカード引き落とし
- 家賃引き落とし
- 電子マネーの入金元(PayPay、LINE Pay、メルペイ)
- 現金引き出し
- 知人への振り込み
正直、上記にあげた6つくらいの機能ではないでしょうか。
この中で、後ろ2つの「現金引き出し」「知人への振り込み」の項目は、今後、キャッシュレスが普及し、PayPayやLINE Payでの送金が一般的になれば、益々出番を失います。
そして、今の私がPayPayや、楽天Edyにかなりの額をチャージしていることからも言えますが、電子マネーにチャージできれば、もうそれで十分なのです。どうしても、給与口座を指定されたり、たまにネット銀行が利用できないカード会社が存在するため、メガバンクに集約していますが、今後、PayPayが普及する世界を考えた場合に、もはやPayPay銀行自体が、そこまで利用することもないと考えています。
PayPayが考えていることは、その電子マネーへの入金ももっとアプリ間でスムーズにしたいと考えているのと、現在、アプリで借りる、となった場合に「ジャパンネット銀行」から「借りる」とブランドを統一できていないので、その点を回避するために、商号変更をするのだと理解はしています。
これは、PayPayの知名度や、ユーザー体験を向上させるためには、商号変更はとても正しいとは思っているのですが、では、銀行のUIを著しく上げたところで、生活がガラッと変わるとは思いづらいのもまた事実です。もちろん、今のメガバンクを始めとした銀行が作ったスマホアプリが、使い勝手がいいものではないのは事実ですが、20年近く運営してきたジャパンネット銀行が優れていない現状をみると、お手並み拝見、といったところでしょうか。
私は、ゆうちょ銀行、住信SBIネット銀行を始めとしたネット銀行、そして、給与口座としての都市銀行や地方銀行(ともに電子マネーへの入金が出来る)、があれば、日常生活で困ることはないと考えているので、この5年、10年でどのようなイノベーションが起こるのか、楽しみにしていたいと思っています。
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